上海 B級グルメ・レポート〜 その1 〜


はじめに
  
 我々が今回の旅行期間中に食べたなかで「これはB級」と勝手に認定したものについてレポートをしていきたいと思います。
(B級の定義は、屋台店をほうふつとさせるような店の雰囲気とお値打ち感が中心で、味の良し悪しは関係ありません)
 
 朝食は豫園周辺のお店で、昼食と夕食は市内繁華街へと足を伸ばしております。
  
 普通の観光旅行では食べる機会の少ないものを選りすぐってご紹介していきたいと思います。

1.蘭州拉麺
 ご覧のようにイスラム教徒のための食堂(豚肉類〔油も含めて〕を一切出さない)であることを示す「清真」の文字が見えます。
 店員も勿論イスラムです。中国のイスラムは、ウイグル族など中央アジアの一目でそれとわかる顔立ちをした人もおれば、回族とよばれる、それこそ唐代あたりから中国にやってきて、一見漢族化していても、宗教、文化の点ではイスラムを守り続けている人たちもいます。蘭州は甘粛省の省都、シルクロードの入り口ですが、イスラムとはいえ、回族の人たちであるようです。
 
 この蘭州の拉麺、つまり手打ちの麺は、全国的に有名であり、各地で見られますが、店員さんにどこから来たかと聞いてみると、まず間違いなく甘粛から来たという答えが返ってきます。単に名前がそうであるだけではなく、やはり実際にそこから来ているようです。

 朝8時ごろに行ってみましたが、朝から蘭州拉麺を頼む客は殆どいないためか、おもむろに注文を受けてから麺を打ち出し、だいぶ待ってようやく出来上がりました。どうやらそれが流儀らしく、急いでいるときは、頼まない方が良いかも知れません。

  右側の写真がその現物です。
 塊のままスパイスで煮込んで味をつけ、薄切りにした牛肉と香菜がたっぷりとのり、スープはうっすらとカレー風味が感じられましたが、昨年末に南京で食べた「焼鶏公」ほど濃い味ではなく、あっさりとしています。
 
 こしのある手打ち麺と中国では珍しく美味しい牛肉が味わえる、今回イチ押しの麺です。
 価格は5元。お値打ちですね。

(その後、もう一度昼食に出掛けましたが、客が多かったせいか牛肉の量が減っており、となりのおじさんは我々の方を見ながら、「牛肉、少ないよな」と文句を言っていました。店員に直接いうのではなく、まず回りの客に同意を求めるというのが中国流なのかも。)

2.過橋米線
 一昨年上海に出掛けた際に、三脚猫さんに「桂林米粉」のお店に連れて行って頂きましたが、今回は雲南の「過橋米線」です。
 雲南昆明が何といってもその本場、看板にも白族や石林など名所、風物の写真があります。(下 拡大写真)
 







 「米線」とは読んで字のごとく米(インディカ米)をひいた粉で作った麺のことで、非常にあっさりした口当たりながらもお腹に結構ずしんと入ってきて、お昼ご飯にはぴったりです。

 先に書いた「桂林米粉」は既に丼のなかに麺と具が入ったもの(それが普通か・・)でしたが、この「過橋米線」は右の写真のように麺と具が盆にのせて運ばれ、それを熱々のスープの入った丼に「後載せ」して火が程よく通ったところを麺とともに食べるというものです。
 スープは鶏でとり、丼全体を覆うように浮かぶ油が、スープの熱さを保つための蓋の役割をしています。
 
 「折角だから」ということで「状元〜」という、最上級のものを注文してみました。状元とは、科挙の主席合格者のことですが、この麺は、科挙の受験勉強に励む夫のもとに、妻が食事を届けるのに、汁ソバでは冷めてまずくなるので、上のようなスタイルで届けたという由来をもっており、それに因んだ名前です。
 
 具は写真のように盆からはみ出るくらいの量です。
 豚肉、クラゲ、モツ、ウズラ卵、白身魚からレタス、干絲豆腐、漬物、落花生など多岐にわたっており、中でも地参と呼ばれる、何か植物の根らしいのですが、それを油で揚げたものが非常に美味でした。(判り難いですが下の写真中央やや上寄りの“芋虫”みたいなもの)
 左は麺と具を全て入れた後の写真です。

 汁自体は薄味のものですが、たくさん入れた具から旨みが染み出てきます。

 最初は「沢山だから食べきれるかなぁ?」と思うくらいの量ですが、味があっさりしているので、心配するまでもありませんでした。

店はオフィス街の裏側にあるということでOLを中心に引っ切り無しに賑わっていました。
 
 「米線」以外にも「蓋交飯(丼ご飯)」などが充実しているお店でした。

3.麺と小吃
 豫園周辺は「上海老街」と名付けられ、観光スポットとして有名ですが、一歩裏道に入ると、普通の人々の生活があります。
 この「阿大碗麺館」も「老街」に軒を連ねながらも、普通の上海人のための店として存在しているようです。
 
 店頭では小吃を販売しており、テイクアウトは勿論、店内での飲食も可能です。
 店内では麺やワンタン他、一品料理を食べることが出来ます。
        
  右側の写真は店頭で上海名物、生煎饅頭を作っているところ。
 油を引いて焼き、焦げ目をつけた饅頭に水を入れ蒸し焼きにしてから、もう一度油を注ぎ、最後は葱を振り掛け香りをつけて、出来上がりです。
 餃子の焼き方と同じですね。
 どこにでもありそうな食べ物ですが、上海ならではの点心です。
 



  








 左は三脚猫さんが食べた小ワン飩で、右はお馴染みスペアリブの甘辛く煮たものがのっている大排麺です。この大排麺も、上海名物ということになっており、他の地方ではあまりお目にかかりません。ボリュームたっぷり、こんなものを朝から食べるのは、中国ならではというところでしょうか。
 いっぽうの小ワン飩は、正直いって、上海では美味しいものにはなかなかありつけません。上海では、大ワン飩とよばれる、餃子なみに具のたっぷり入ったものが人気なのですが、小ワン飩の方も、何だか具が多すぎて、あのつるりと喉を通ってゆく美味しさがないように思われます。こればかりは、もっと田舎のシンプルなものが美味しいようです。
 正直な話し、以前よりも味はかなり落ちてしまっているようですが、お店の中も比較的清潔でメニューも豊富で、観光客にとって地元の食べ物を味わう入門的な店としては最適かもしれませんね。

(続く)

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